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腰痛の原因は座り方にあった! 整形外科がおすすめする「ゼロポジ座り」とは?

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腰痛の原因は座り方にあった! 整形外科がおすすめする「ゼロポジ座り」とは?

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腰痛の原因の大半は、座り方にあります。実は、多くの人は、日頃から腰に負担をかける座り方をしてしまっているのです。
そんな問題を解決するべく、整形外科医の中村格子先生が体に負担をかけない、疲れない座り方を考案しました。その座り方が紹介されているのが、『医師が教えるゼロポジ座り』です。今回は、本書の一部を抜粋してご紹介。デスクワークの方や腰痛でお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

日本人は一日に平均7時間も座っている!

今、“座りすぎ”の悪影響が、世界各国で注目されています。
特に欧米では、座りすぎが及ぼす害についての論文がとても多く、“座りすぎは喫煙と同じくらい体に悪い”“座りすぎはがんのリスクを高める”など、さまざまな研究結果が報告されています。
オーストラリアもそんな国のひとつで、国を挙げて座りすぎ対策に取り組み、座りすぎ防止キャンペーンの動画も作られているほどです。
この背景には、2012年のオーストラリアのある研究で、座る時間が一日4時間未満の人たちより11時間以上の人たちのほうが死亡リスクが40%も高く、座っている時間が長ければ長いほど死亡リスクが高まるという衝撃的な結果が出たことなどが影響しているようです。

〈グラフ1〉45歳以上のオーストラリア人における座位時間と死亡率の関係(0~4時間を1としたときの倍率)/座位時間0~4時間を1とした場合、座位時間が8~11時間になると、男性で1.12倍、女性で1.24倍、死亡率がアップ。さらに座位時間が11時間以上になると、男性で1.32倍、女性で1.62倍も死亡率が上がる。

〈グラフ1〉45歳以上のオーストラリア人における座位時間と死亡率の関係(0~4時間を1としたときの倍率)/座位時間0~4時間を1とした場合、座位時間が8~11時間になると、男性で1.12倍、女性で1.24倍、死亡率がアップ。さらに座位時間が11時間以上になると、男性で1.32倍、女性で1.62倍も死亡率が上がる。

この結果をよく見てみると、死亡リスクは座位時間が0時間から4時間の人と4時間から8時間の人ではわずかしか差がなく、8時間以上から顕著に差が出ていることがわかります。つまり、8時間が大きなラインと言えそうです。

さて、そんな欧米諸国よりも座り時間が長いのが日本です。
日本人は、一日に平均7時間も座っていると言われています。
アメリカで2011年に発表された一日の総座位時間の国際的比較の調査でも、日本はほかの諸外国に比べて一日の総座位時間が断トツに長く、長い人で600分、つまり10時間も座っているという結果も出ているのです!

〈グラフ2〉一日の総座位時間(自己報告)の国際比較(国際標準化身体活動質問票:IPAQ-SV)

〈グラフ2〉一日の総座位時間(自己報告)の国際比較(国際標準化身体活動質問票:IPAQ-SV)

楽だと思っているその座り方、実は体に悪いんです

さて、みなさんは普段どんな座り方をしていますか?
多くの人に見受けられる典型的な悪い座り方を挙げてみると、以下で紹介するような4つのパターンがあります。

【あご出し座り】

〈起こりやすいトラブル〉肩や首のこりや痛み、腰痛、膝痛、ぽっこりお腹、呼吸が浅くなる、イライラなど

〈起こりやすいトラブル〉肩や首のこりや痛み、腰痛、膝痛、ぽっこりお腹、呼吸が浅くなる、イライラなど

【へそ折れ座り】

〈起こりやすいトラブル〉肩や首のこりや痛み、腰痛、内臓機能の低下など

〈起こりやすいトラブル〉肩や首のこりや痛み、腰痛、内臓機能の低下など

【へそ折れ・あご出し座り】

〈起こりやすいトラブル〉体が硬い人に多く、あご出し座り、へそ折れ座りの両方のトラブルが起きやすい

〈起こりやすいトラブル〉体が硬い人に多く、あご出し座り、へそ折れ座りの両方のトラブルが起きやすい

【脚組み座り】

〈起こりやすいトラブル〉肩や首の痛みやこり、症候性側弯症、腰痛など

〈起こりやすいトラブル〉肩や首の痛みやこり、症候性側弯症、腰痛など

このような悪い座り方が癖になると、筋肉や関節に無理な力がかかった状態が続きます。こうして腰痛をはじめとしたこりや痛みが発生。さらにこれを放置して慢性化すると、脊柱管狭窄症腰椎すべり症などといったさまざまな病気を招く場合もあるのです。

究極の「疲れない、痛まない座り方」は股関節の開き方がカギ

“よい座り方”というと、どんな座り方をイメージしますか?
ほとんどの人が、股関節とひざを90度に曲げ、背筋を伸ばして骨盤をまっすぐにアップライトに立たせた座り方、いわゆる“直角座り”をイメージするのではないでしょうか。

この座り方は、確かに見た目にもきれいに見えるよい座り方ではあります。でも、体幹の筋肉が相当しっかり鍛えられていないと、骨盤をまっすぐに立たせて保つ力がないため、大半の人はすぐに「疲れた」「続けられない」と感じることでしょう。そして、ほとんどの人は、数分程度しかこの座り方を続けられず、すぐに骨盤が倒れた悪い座り方に戻ってしまいます。
ですから直角座りは、筋力が十分にない人にとっては、実は「疲れる座り方」と言えます

私が整形外科医としておすすめする、長く座っていても疲れない座り方とは、“股関節の角度”に秘密があります。
よい座り方をしようとすると、みなさん、背すじをまっすぐに伸ばすことばかり考えがちですが、疲れない座り方のカギとなるのは、実は“股関節”なのです。
しかも座ったとき股関節を90度に曲げるのではなく、それよりもやや広い110度程度に開きます。こうすると脊椎にゆがみのない状態になります。

骨格のゆがみがゼロの状態のことを医学的に「ゼロポジション」と呼ぶため、私はこの股関節を110度に開いた座り方を“ゼロポジ座り”と名付けました。
この“セロポジ座り方”こそが、整形外科医の私が考える、最も体に負担がかからない究極の座り方です。

110度程度に股関節を開いて座ると、骨盤がまっすぐに立つ

なぜ110度だとゼロポジションになるのかについて、少し詳しくご説明します。

私たちが立っているときには、骨盤の上に腰椎(脊椎のうちの腰の部分の骨)がまっすぐにのっています。この状態ならその上にある脊椎や頭もまっすぐに体にのるため、腰椎に負担がかからず、腰痛も起きにくくなります。
これと同じように座っているときにも、骨盤の上にまっすぐに腰椎がのれば体に負担がかかりません。
この状態になるのが股関節の角度を110度程度に開いたときなのです。
股関節をそれより深く曲げようとすると骨盤が前傾して反り腰になるため、腰痛や肩こりを招いてしまいます。
逆に股関節を110度以上に開きすぎると座り姿勢のバランスを取りづらくなり、骨盤が後ろに倒れてしまい、腹筋や背筋が使われない「へそ折れ・あご出し座り」になり、同じく腰痛や肩こりが生じやすくなります。また、立ち上がろうとするときにも負荷がかかります。
でも股関節を110度程度に開いて座ると、立っているときと同じように、骨盤が立って腰椎がその上にまっすぐにのる「ゼロポジション」に近づくため、体の負担が小さくなります。
脊椎全体が骨盤の上にまっすぐにのるので猫背にもなりにくく、頭も脊椎の上に正しくのります。
そのため首にも肩にも腰にも負担がかからず、腰痛や肩こり、首こりも起きにくくなり、体がラクで、長く座っていても疲れないのです。

中村格子先生の最新刊『医師が教える ゼロポジ座り』では、このゼロポジ座りのやり方や、座りながらできるストレッチなどもご紹介しています。気になる方はぜひチェックしてみてください!


『医師が教えるゼロポジ座り』シリーズ(全3回)

第1回 腰痛の原因は座り方にあった! 整形外科がおすすめする「ゼロポジ座り」とは?

第2回 ハードな筋トレは必要なし 座り方を変えるだけでお腹が凹み、太りにくい体になる!

第3回 スマホの見すぎで前に出た首を戻す簡単な方法とは?

医師が教えるゼロポジ座り

著者 中村 格子

医師が教えるゼロポジ座り

著者 中村 格子

疲れない、太らない、老けない

体に負担をかけない新しい座り方=“ゼロポジ座り”

“よい座り方”というと、股関節と膝を90度に曲げ、背筋を伸ばした座り方、いわゆる“直角座り”をイメージすると思いますが、実はこの座り方、体幹の筋肉が相当鍛えられていないと、「すぐに疲れる」「続けられない」ものなのです。

整形外科の中村格子先生がおすすめする疲れない座り方は、股関節をやや広い110度程度に開くもの。この角度だと、関節や筋肉に負担がかからない、医学的な“ゼロポジション”となります。

この座り方の新常識、“セロポジ座り”のコツを、本書で詳しくご紹介します。


【ゼロポジ座りをすると】
・腰痛や肩こりが改善
・疲れない体になる
・運動しなくても体が引き締まり、太りにくくなる
・内臓の機能が整う
・心肺機能が高くなる
・集中力がアップする
・自律神経が整い、イライラがなくなる

profile

中村 格子(ナカムラ カクコ)

整形外科医 医学博士・スポーツドクター
Dr. KAKUKO スポーツクリニック院長
よこはま健康づくり広報大使
日本体操協会専任メディカルスタッフ(新体操)


横浜市立大学医学部卒業。「健康であることは美しい」をモットーに整形外科医・スポーツドクターとして各種競技の日本代表選手をはじめとしたトップアスリートを支える傍ら、スポーツと医療の架け橋としてより多くの人の健康で美しい人生をサポートすべく自身のクリニックのほか、テレビ・雑誌などのメディアでも多数活動。現役臨床整形外科医として25年以上のキャリアとトップアスリートのコンディショニングの経験から独自のエクササイズを提案。特別な道具やテクニックは一切必要なく、体力に自信がない方や痛みのある方、運動が苦手な方でも安心して取り組んでいただけるエクササイズが特長。また著書『大人のラジオ体操』はシリーズ累計82万部を超えるベスト&ロングセラーとなっている。

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