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やっぱり、印象派が好き! 第1回 そもそも「印象派」って何でしょう?

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やっぱり、印象派が好き! 第1回 そもそも「印象派」って何でしょう?

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東京・六本木の国立新美術館で開催中の「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」。ルノワールの美少女が「絵画史上最強の美少女(センター)」のキャッチで目を引く、2018年注目度ナンバー・ワンの展覧会です。それにしても、ルノワールやモネといった印象派の展覧会は、毎年必ず開催されるほど、日本人に人気があります。でも、印象派って実はよくわからない……という方もいらっしゃるのではないでしょうか? そこで、今月発売された『代表作でわかる 印象派BOX』をもとに、「印象派」の基礎知識をやさしく解説します。

Q.「印象派」って、絵画の「流派」ですよね? 日本で言えば「狩野派」みたいな。

A.いえいえ、もっと自由なグループです。

狩野派のように、ひとりの画家が棟梁となって一門を導き、その画風を継承していくような、いわゆる「画派」とはまったく異なる、画家たちの自由な集まりです。仲間同士、一緒に戸外制作をしたりグループ展(印象派展)に出品したりして切磋琢磨し、各々が自らの画風を模索したのです。

モネ(左)とルノワール(右)、カンヴァスを並べて描きました。

モネ(左)とルノワール(右)、カンヴァスを並べて描きました。

Q.「印象派展」はどんな展覧会だったのですか?

A.有志による自由参加の展覧会です。

印象派展は、国営の公募展「サロン」の審査に不満を抱く若い画家たちが、それに反発して組織した、共同出資会社によるグループ展です。60フランの出資金を払えば、原則的には誰でも自由に作品を出品できました。とは言え、印象派展の運営方針を巡って、画家たちの意見が対立することもありました。

全8回の印象派展、ただ一人の皆勤賞ピサロ。

全8回の印象派展、ただ一人の皆勤賞ピサロ。

ドガは印象派展の仕切り屋。

ドガは印象派展の仕切り屋。

Q.印象派と言えば、きれいな風景画のイメージですが、どうしてサロンの審査で評価されなかったのですか?

A.仕上げが粗いと思われたんです。

当時は、正確なデッサンをもとに構成された、筆で描いたとは思えないほど滑らかに仕上げた絵画こそがすばらしいと考えられていました。ですから、筆のタッチを残したモネら印象派の絵画はなかなか理解されず、「未完成だ」と拒絶されることもあったのです。

モネの名画《印象、日の出》もかつては「描きかけ」と批判されました。

モネの名画《印象、日の出》もかつては「描きかけ」と批判されました。

ルノワールの美しいヌードも、「死斑が出てる!」と非難轟々。

ルノワールの美しいヌードも、「死斑が出てる!」と非難轟々。

Q.では、どうしてわざわざ粗いタッチで描いたのですか?

A.「光」に着目したからです。

印象派の画家たちは、移ろいゆく瞬間を捉えようとして、「光」に着目しました。物の色は、光の状態によって無限に変化することに気付いたのです。そして、粗い筆致で明るい色を混ぜることなく併置することで、光で揺らめく瞬間を描いたのです。

光に着目したモネがたどり着いたのが「連作」という手法。

光に着目したモネがたどり着いたのが「連作」という手法。

【至上の印象派展 ビュールレ・コレクション】

会期:2018年2月14日(水) ~ 5月7日(月)
開館時間:午前10時~午後6時
(毎週金・土曜日、4月28日(土)〜5月6日(日)は午後8時まで)
※入場は閉館の30分前まで休館日毎週火曜日(ただし5月1日(火)は除く)
会場:国立新美術館(東京・六本木)
http://www.buehrle2018.jp/   福岡・名古屋に巡回予定。

代表作でわかる 印象派BOX

著者 冨田 章

代表作でわかる 印象派BOX

著者 冨田 章

小さな印象派事典。画家の生涯と作品150点をやさしく解説。

マネ、モネ、ルノワール、セザンヌ、ゴッホ、スーラ……
印象派とその周辺画家32人の作品150点をやさしく解説。 画家の生涯や、人物相関も紹介しているので、より深く印象派を理解することができます。毎年必ず開催され、多くの人たちの目を楽しませてくれる印象派展。 本書は、展覧会の予習・復習にもぴったりの一冊です。

profile

冨田 章

美術史家。東京ステーションギャラリー館長。1958年、新潟県生まれ。慶應義塾大学卒業、成城大学大学院修了。財団法人そごう美術館、サントリーミュージアム[天保山]を経て、現職。専門はフランス、ベルギー、日本の近代美術史。著書に『偽装された自画像』(祥伝社、2014)、『ビアズリー怪奇幻想名品集』(東京美術、2014)、監修書に『魅惑のベルギー美術』(神戸新聞総合出版センター、2013)、訳書に『ゴッホの手紙 絵と魂の日記』(西村書店、2012)、『クリムト』(西村書店、2002)、『ゴーガン』(西村書店、1994)などがある。

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