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遺産の課税対象者12人に1人! 東京では6人に1人!

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遺産の課税対象者12人に1人! 東京では6人に1人!

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テレビドラマや小説の話くらいにしか思っていなかった「遺産相続」。そんな他人事だと思っていた相続問題は、身内の死とともに、ほぼ誰にでも降りかかります。あなたは遺産相続についてどれくらい知っていますか?

相続税はみんな納めるの?

相続税には基礎控除があり、遺産の総額から差し引いてゼロかマイナスになれば相続税はかかりません。その基礎控除額は、3000万円+600万円×法定相続人の数。たとえば、母と子ども2人の場合、3000万円+600万円×3人=4800万円です。遺産が基礎控除額をオーバーしていても、特例などが使えれば、相続税を減らしたり、ゼロにすることもできます。

国税庁のホームページによると、2017年に相続税の課税対象になった人は全国平均で8.3%。これは2017年に亡くなった人の12人に1人の遺産が課税対象になったことを意味します。

地価の高い都市部ではさらに顕著で、東京都の場合は16.2%。何と6人に1人です。

相続税の申告と納税期間は、相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヵ月以内、余裕があるように見えて、実際はあっという間です。期限があることですので、難しいと感じた手続きについては「自分でもできそう」と抱え込まずに、税理士などの専門家に依頼した方がよいでしょう。

夫の葬儀に先妻の息子が。遺産の話をすべきでしょうか?

先妻の子供にも相続権があります。

先妻の子どもも、再婚に生まれた子どもと同じ法定相続分の権利を持っています。これは、認知したのみでかつ婚姻関係になかった相手との子ども(非嫡出子)も同様です。正式な相続人ですので、遺産分割協議のメンバーに加えなければいけません。

なお、離婚した妻や、非嫡出子の母親については、現在の配偶者でないため相続人にはなりません。

夫が亡くなりました。子どもと相続する場合、家を売らなくてはなりませんか?

これからは「配偶者居住権」で家を手放さずに済むケースが増えます

遺産に現金が少なく、他の相続人と法定相続分通りに分けたい場合。これまでは家を売ってでも現金を工面するしかありませんでした。こうすると配偶者は住む家を失ってしまいます。

そこで2020年4月に新設されるのが「配偶者居住権」。家の価値を所有権と居住権に分けて相続する制度です。

たとえば、妻と子供1人で2000万円の現金と3000万円の自宅を法定相続分通り(1:1)に分けたい場合、これまでのように自宅を売って、子供に2500万円の現金を用意するのではなく、自宅の価値を1500万円の所有権と1500万円の居住権とし、所有権と現金1000万円を子どもが相続、配偶者は居住権と現金1000万を相続できます。住み慣れた自宅を手放さずに老後資金まで手にすることができるようになるわけです。

なお、居住権の価値は妻の年齢や建物の耐用年数などを加味して評価されます。評価は税理士など専門家に依頼しましょう。

もちろん、子どもが不動産を相続し、その不動産に親に無償で住まわせることも問題ありません。あくまでも「どうしても平等に分けたい場合に検討するもの」と考えるのが良いでしょう。

「おしどり贈与」とは何ですか?

結婚20年以上の夫婦の間で自宅を贈与する場合、贈与税の課税価格から2000万円控除できる制度です

財産の多い人が亡くなると、当然ながら多額の相続税がかかります。しかし、相続税対策のために生前贈与などで財産を分散しようとすると、贈与税がかかることに……。

そこで知っておきたいのが通称「おしどり贈与」。結婚して20年以上たった夫婦の間で自宅を生前贈与する場合、贈与税の年間の基礎控除110万円に加えて、2000万円まで控除できるというものです。

生前贈与は、相続財産を一部先に取得した(特別受益)とみなされて、遺産分割の対象に持ち戻される可能性があります。ところが、民法が改正され、婚姻20年以上の夫婦の間における自宅の生前贈与は、この対象から原則外れることになりました。相続発生時の遺産分割を考えずに、生前贈与ができるようになったわけです。

この制度を利用するには、贈与税の申告が必要です。さらに不動産取得税と登録免許税がかかりますが、相続なら不動産取得税は非課税。登録免許税は、相続なら固定資産評価額の0.4%のところ、贈与は2%と高くなります。小規模宅地等の特例も使えません。メリットばかりではないことを考え、個々の状況に応じて、検討するとよいでしょう。

監修者プロフィール 

白根剛 1964年生まれ。株式会社セレモア取締役専務執行役員。厚生労働省認定葬祭ディレクター技能審査一級ディレクター。家族葬から4万人規模の社葬・大規模葬まで手掛ける。大切な方を亡くした悲しみに寄り添いながら、長年にわたり遺族をサポート。「後悔のない、あたたかい葬儀」を心がけている。

磯村修世 1952年生まれ。ところざわ相続専門学院代表。行政書士。一般企業勤務を経て、相続専門の行政書士に。死後の手続きの相談を受けるうちに、トラブルを減らす必要性を痛感し、遺産相続の専門学院を創設。様々な手続きのアドバイスをはじめ、有効な遺言書の作成の仕方などを教えている。

中島朋之 1978年生まれ。アクタス税理士法人所属。税理士、行政書士。遺産相続に関するスペシャリストとして、それぞれの遺族の立場を考えた円満な相続実現に向けた提案を心がけ、毎年数多くの遺産分割、相続税申告業務を行なっている。

身内が亡くなったときにすぐすべきこと 知っておくべきこと

著者 講談社編

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大切な身内を亡くした遺族には驚くほどたくさんの「すべきこと」が待ち受けています。葬儀の打ち合わせや近親者への連絡に始まり、役所への手続き、遺産相続、銀行口座や不動産の名義変更……。身内の死後に「すべきこと」についてひとつひとつ、わかりやすく取り上げた1冊です。

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