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講談社くらしの本

十二月の花と菓子

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十二月の花と菓子

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武者小路千家家元後嗣・千宗屋が綴る茶のある暮らし。自然の花を床の間に移し、叡山で祈り、若き作家と出会い、N.Y.を旅する365日。淡々としかし脈々と続く日々の暮らしを切り取るインスタグラムから垣間見えるのは、新しいニッポン歳時記。『茶のある暮らし 千宗屋のインスタ歳時記』から季節の営みをご紹介します。

忠臣蔵、そして聖夜…師走の趣向

p.240-241

p.240-241

「忠臣蔵」「聖夜」…。茶事の取り合わせの趣向はさまざま。240ページ左上、茶杓の筒に山田宗偏(そうへん)の極めの花押(かおう)。元禄15年12月、赤穂浪士の討ち入り前夜、吉良邸での茶会を司っていたのが、千宗旦の高弟である山田宗偏でした。利休好み「桂籠」には加茂本阿弥椿と蝋梅。

討ち入り当日は雪は降らなかったという説も。しかし日本人の想いの中の忠臣蔵の景色に雪は欠かせません。雪輪の焼印の薯蕷(じょうよ)饅頭は、蒸して温かいものをお出しします。赤坂塩野製。寒い夜に温かいお菓子は何よりのご馳走です。

花びら餅の「試みの餅」

p.258-259

p.258-259

川端道喜製「御菱葩(おんひしはなびら)」。本来ならばお正月に宮中に納められ、初めていただかれる「御菱葩」。その試作として暮れに作られるものを市中に頒(わか)たれるため、これを「試みの餅」といいます。中は味噌餡というよりトロリとした白味噌そのもの。巷にあまたある花びら餅のこれが本家本元であり、風味、姿とも唯一無二の風格あるお菓子です。

仙台銘菓・九重本舗の「霜ばしら」、薄氷をイメージした塩芳軒の有平糖、そして雪を連想する白いきんとん。淡く儚いものの季節です。


                                      (構成/生活文化チーム)

『茶のある暮らし 千宗屋のインスタ歳時記』

著者 千宗屋

『茶のある暮らし 千宗屋のインスタ歳時記』

著者 千宗屋

武者小路千家若宗匠が綴る古くて新しい「ニッポン歳時記」。元旦に飲む大福茶とは? 7月31日は深夜に登山? 八朔の意味は? 武者小路千家次期家元の暮らしから見える日本の春・夏・秋・冬。

profile

千 宗屋(せん・そうおく)

1975年、京都府生まれ。武者小路千家家元後嗣。斎号は隨縁斎。慶應義塾大学環境情報学部卒業、同大学大学院前期博士課程修了(中世日本絵画史)。2003年、武者小路千家十五代次期家元として後嗣号「宗屋」を襲名。08年には文化庁文化交流使としてアメリカ・ニューヨークに一年間滞在。現在、慶應義塾大学総合政策学部特任准教授、明治学院大学にて非常勤講師も務める。17年にはキュレーターとしてMOA美術館にて「茶の湯の美」をテーマに展覧会を行った。古美術から現代アートにいたるまで造詣が深い。著書に『茶―利休と今をつなぐ』(2010)、『もしも利休があなたを招いたら』(2011)ほか。

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