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講談社くらしの本

十一月の花と菓子

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十一月の花と菓子

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武者小路千家家元後嗣・千宗屋が綴る茶のある暮らし。自然の花を床の間に移し、叡山で祈り、若き作家と出会い、N.Y.を旅する365日。淡々としかし脈々と続く日々の暮らしを切り取るインスタグラムから垣間見えるのは、新しいニッポン歳時記。『茶のある暮らし 千宗屋のインスタ歳時記』から季節の営みをご紹介します。

p.230-231

p.230-231

十一月はいわばお茶の正月。風炉から炉へと改まる「炉開き」、五月から熟成されたお茶の入った茶壷の封を切る「口切り」と大切な行事が続く節目の月で、花もすっきりと切り詰めた花が好まれます。230ページは加藤孝造作、志野焼の柑子口(こうじぐち)花入に、豆柿と万作の照葉。#秋が凝縮

そして開炉の季節にはやはり椿。231ページ左上の青磁の花入に生けられたのは「獅子王椿」。松平藩江戸屋敷にあったとされ、「松平不昧(ふまい)公遺愛の椿」といわれます。堂々とした大きな白椿です。

p.234-235

p.234-235

235ページ上段真ん中は京都・大黒屋鎌餅本舗の「御鎌餅(おかまもち)」。稲を刈る鎌をかたどった銘菓で、中には黒砂糖風味のこし餡。江戸時代から鞍馬口近くの茶店で作られていたといいます。ほんのりと肉桂が香る「亥の子餅」は赤坂塩野製、器は黒田泰蔵。栗がまるごと入った出町ふたばの「栗もち」の器は朝日焼。いずれもこの季節の味わいです。


                                      (構成/生活文化チーム)

茶のある暮らし

著者 千宗屋

茶のある暮らし

著者 千宗屋

武者小路千家若宗匠が綴る古くて新しい「ニッポン歳時記」。元旦に飲む大福茶とは? 7月31日は深夜に登山? 八朔の意味は? 武者小路千家次期家元の暮らしから見える日本の春・夏・秋・冬。

profile

千 宗屋(せん・そうおく)

1975年、京都府生まれ。武者小路千家家元後嗣。斎号は隨縁斎。慶應義塾大学環境情報学部卒業、同大学大学院前期博士課程修了(中世日本絵画史)。2003年、武者小路千家十五代次期家元として後嗣号「宗屋」を襲名。08年には文化庁文化交流使としてアメリカ・ニューヨークに一年間滞在。現在、慶應義塾大学総合政策学部特任准教授、明治学院大学にて非常勤講師も務める。17年にはキュレーターとしてMOA美術館にて「茶の湯の美」をテーマに展覧会を行った。古美術から現代アートにいたるまで造詣が深い。著書に『茶―利休と今をつなぐ』(2010)、『もしも利休があなたを招いたら』(2011)ほか。

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