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講談社くらしの本

九月の花と菓子

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九月の花と菓子

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武者小路千家家元後嗣・千宗屋が綴る茶のある暮らし。自然の花を床の間に移し、叡山で祈り、若き作家と出会い、N.Y.を旅する365日。淡々としかし脈々と続く日々の暮らしを切り取るインスタグラムから垣間見えるのは、新しいニッポン歳時記。『茶のある暮らし』から季節の営みをご紹介します。

九月の扉は仲秋の名月に供えられた秋草とお月見団子。秋明菊(シュウメイギク)と矢筈薄(ヤハズススキ)、そして水引(ミズヒキ)が、望月に供えられました。

左ページ、八月の掉尾の写真は、熊本・出水(いずみ)神社のお札袋の裏にあった「浄明正直(じょうみょうせいちょく)」の言葉です。「浄く、明るく、正しく、直(なお)く」は神道の基本理念。#(ハッシュタグ)は「随神(かんながら)」。

季節は確実に秋へ。茶席にも栗の恵みの到来です。恵那・川上屋、そして太宰府・藤丸の「栗きんとん」。虎屋の栗きんとんは「栗粉(くりこ)餅」と呼ばれます。両国屋是清の「秋草」は蕨粉を使った皮の中に栗。いずれも秋のお楽しみです。

「秋になると無性に一度はいただきたくなる」というのが、鍵善良房の「おひもさん」。蒸したサツマイモと白餡を混ぜて焼き上げたもので、ほのかに肉桂(シナモン)が香ります。

「丹波路」(岬屋)、「秋時雨」(越後屋若狭)…、床しい名のお菓子が移り行く季節を教えてくれます。

左ページの「#うさぎの大群」は新潟県弥彦(やひこ)の名物「玉兎(たまうさぎ)」。弥彦神社周辺のお菓子屋さんで作られている落雁(らくがん)です。

うーさぎ、うさぎ、大群で何を見る?

茶のある暮らし

著者 千宗屋

茶のある暮らし

著者 千宗屋

武者小路千家若宗匠が綴る古くて新しい「ニッポン歳時記」。元旦に飲む大福茶とは? 7月31日は深夜に登山? 八朔の意味は? 武者小路千家次期家元の暮らしから見える日本の春・夏・秋・冬。

profile

千 宗屋(せん・そうおく)

1975年、京都府生まれ。武者小路千家家元後嗣。斎号は隨縁斎。慶應義塾大学環境情報学部卒業、同大学大学院前期博士課程修了(中世日本絵画史)。2003年、武者小路千家十五代次期家元として後嗣号「宗屋」を襲名。08年には文化庁文化交流使としてアメリカ・ニューヨークに一年間滞在。現在、慶應義塾大学総合政策学部特任准教授、明治学院大学にて非常勤講師も務める。17年にはキュレーターとしてMOA美術館にて「茶の湯の美」をテーマに展覧会を行った。古美術から現代アートにいたるまで造詣が深い。著書に『茶―利休と今をつなぐ』(2010)、『もしも利休があなたを招いたら』(2011)ほか。

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