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講談社くらしの本

ニッポンの夏、妖怪の夏!

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ニッポンの夏、妖怪の夏!

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 やっと梅雨明け、夏の日差しが届きました。お化けの季節にあわせるように(?)、千葉県佐倉市の国立歴史民俗博物館で、「もののけの夏―江戸文化の中の幽霊・妖怪―」と題した展覧会が始まりました。

 異様な、しかし生き生きとした妖怪たちが行列する「百鬼夜行図」や「化物絵巻」。双六やカルタなどにも妖怪はたくさん登場します。他にも歌舞伎に登場する「東海道四谷怪談」のお岩さんや化け猫を描いた浮世絵など、100点の貴重な、でも楽しい資料が展示されます。

 夏休みのお出かけのおススメは、涼しい博物館でより涼しくなれそうな妖怪鑑賞!

 そんな展覧会といっしょに、24種の妖怪を楽しい折り紙に仕立てたcochae(コチャエ)さんの『妖怪おりがみ』をご紹介します。

 折り紙の技法が親から子へ伝承されることが少なくなったように、妖怪の話を親から子へ語り伝えることも少なくなってきました。かつては不気味だけど愛らしい、楽しい妖怪たちが、私たちのすぐそばにいたのです。浮世絵や草双紙にたくさんの化物が登場するのも、身近な存在であったからでしょう。

展覧会より 狩野洞雲益信「百鬼夜行図」(部分) 国立歴史民俗博物館蔵

展覧会より 狩野洞雲益信「百鬼夜行図」(部分) 国立歴史民俗博物館蔵

生き生きとした表情の妖怪たちが、真っ赤な火の玉から逃げ出す場面。作者の益信は、画壇の中心・狩野派の正統を継ぐ絵師で、的確な筆運びに狩野派の実力が示されています。

展覧会より 喜多川歌麿「化物の夢」 国立歴史民俗博物館蔵

展覧会より 喜多川歌麿「化物の夢」 国立歴史民俗博物館蔵

昼寝をする子供が夢をみてうなされています。心配そうに蚊帳をめくって覗き込む母親が着ているのは涼を呼ぶ雪輪模様の着物。夏の午後のひとときです。色鮮やかな錦絵の中で、首の長い見越し入道や一つ目小僧は墨のみで摺られていますが、これは夢などの異世界を描く際によく見られる手法。「おふくろが おこさねへと もっと おどして やるのに」という捨て台詞を残して化物は去っていきます。

cochae「一つ目小僧」

一つ目の妖怪の中で小さな子供の姿をしている一つ目小僧。いたずら好きで、山野や古い屋敷に現れては人間を驚かせ、下をぺろりと出します。折り紙は角をきちんと折ることが大切です。

cochae「ろくろ首」

ろくろ首には女性が多く、細く首が伸びるタイプと、完全に首と胴体が分離するタイプがいます。寝ている間に首が伸びるので、本人は妖怪だと自覚していない場合が多いとか。折り紙は首の曲げ方がポイントになりそうですね。

 

 cochaeさんの折り紙は、表裏に美しいプリントがされています。折る前の本の状態でも、本から切り取って折っていくプロセスでも、色や柄の重なり、幾何学模様を楽しめるようになっています。

 寺や神社に棲む毛むくじゃらの妖怪「おとろし」、提灯がぱっくり割れて舌を出す「不落不落(ぶらぶら)」、川辺や橋の下に出没しザクザクと小豆をとぐ音で人間を驚かせる「小豆洗い」。『妖怪おりがみ』にはそんな愛らしい妖怪がたくさん登場します。川辺で歌を歌っている「小豆洗い」に近づくと、川に落とされるのでご注意を!

 展覧会で見つけた妖怪を、折り紙で折ってみてはいかがでしょうか。妖怪がより身近になるかもしれません。ちなみに展覧会を企画した国立歴史民俗博物館の大久保純一先生は、人一倍の怖がりで、妖怪やホラー映画は大の苦手だそうです。

特集展示 もののけの夏―江戸文化の中の幽霊・妖怪―

会期:2019年7月30日(火)~9月8日(日)

会場:国立歴史民俗博物館 企画展示室B

住所:千葉県佐倉市城内町117

https://www.rekihaku.ac.jp

おとなのORIGAMI-BOOK cochaeのグラフィック折り紙

著者 cochae

おとなのORIGAMI-BOOK cochaeのグラフィック折り紙

著者 cochae

「ろくろ首」や「河童」など、お馴染みの妖怪24種を愛らしくPOPなグラフィック折り紙で折ることができる!

profile

cochae(コチャエ)

軸原ヨウスケと武田美貴を中心とした紙遊びのグラフィック・ユニット。「紙遊びをPOPに!」をテーマに、グラフィック折り紙、紙のパズル、新しい視点をもった玩具の製作等、幅広い活動を行っている。
著書に『cochaeのグラフィック折り紙 めでた尽くし』(講談社)など。

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