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住まいの老い支度① 50代からはじめる、快適な住まいづくり

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住まいの老い支度① 50代からはじめる、快適な住まいづくり

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老後を見据えての暮らし方への関心が高まってくる50代。家を「少しずつでも片づけないと」と思っていても、一体何から手をつければいいのやら、そして「まだ大丈夫」と、何もしないまま今日も1日が終わってしまった……。そんな人のために、消費生活アドバイザーとして「片づけられない」人たちの問題、特に中高年の住まいについて数々の悩みを解決してきた、生活研究家であり消費生活アドバイザーの阿部絢子さんに、自ら実践している「老いて快適な住まい」の整え方をうかがいました。

片づけを後回しにした私の50代。 「まだ大丈夫」、それが後悔のはじまり

70代になった今、わが身を振り返って「老後を見据えた片づけ」をいつ始めるべきだったかを考え、まだ元気と気力がある50代のうちに取り掛かるか掛からないかで、後の人生に大きな差がつくということを実感しています。
50代の頃の私は、仕事が忙しかったことに加え、親の介護もそろそろ……という状況で、暮らしのリズムが順調に回転しづらくなっていました。でも、それは今だからこそわかることで、当時はいつも時間に追われ、片づけなんて後回し。生活を見直すことをせず、40代の頃のように「あとで一気にやればいいや」と思っていました。

後回しにしていたツケが一気に回ってきたのは50代後半。物の置き場を忘れる、入れたものがなかなか出せない、出し入れが億劫になる……、あれもこれも後回しにして、片づけるものは増える一方。そんな状況になっても「何とかなる」とのんきに構えていましたが、ある日、出先でスーツの上下が違っていることに唖然・茫然! 気持ちが萎え、仕事にも張り合いが持てなくなってしまったのです。

「住まいの老い支度」を始めるのは50代から。 遅くとも60代前半にはじめたい

「まだ大丈夫」と思うこと自体、本当に大丈夫な時期を過ぎた証拠。50代は瞬く間にすぎ、あっという間に60代になってしまいます。60代は時間がたっぷりあると思いがちですが、同じことをしても50代の頃より時間がかかり、さらに60代の新たな問題も発生して、片づけどころではなくなってしまいます。「少しずつでも片づけておけばよかった」と後悔しても後の祭り。
そして70代になると、自らのことを含めて思うのはどうしても頑固になってしまいがちで、それまで柔軟に対応できていたことができなくなります。性格にもよりますが、柔軟性と気力、体力のある50代、60代のうちに「住まいの老い支度」を始めるほうがいいと思う理由は、そんなところにあります。

老いの住まいに必要なのは、「片づけ」よりも「仕組みづくり」

「住まいの老い支度」をはじめるうえで間違ってはいけないのが、片づけることで万事が解決するわけではないということです。一時的な片づけをするのではなく、日々感じる不便や不自由を解消することを目標に、暮らしの中の仕組みを変えなければ、いくつになっても片づけに追われることになるからです。

暮らしの仕組みを変えるためにやるべきは、不便さやストレスを感じているところを見つめることからはじめます。
例えば、右に置いていて不便を感じているものを左に置き換えるといった、小さなことの積み重ね。まずは、日々の暮らしの中の「不便」「不快」をみつけましょう。今は少しの不便でも、先々は負担になるかもしれません。それを改善することが「住まいの老い支度」です。

体の変化を感じて、真っ先に整えたのが寝室

私は、「万全な準備があってこそ、人生最終章に余裕ある暮らしを手に入れられる」と考え、変化を予測して住まいを整えてきました。
60代になって体の変化を感じはじめたときに、真っ先に手をつけたのが就寝環境です。寝室の窓ガラスを二重にして、外気と騒音をシャットアウト。ベッドの位置も見直して、万一体の自由がきかなくなった時に助けを受けやすいようにしました。先のことまで考えすぎかな、とも思いましたが、やってみたら、その日から快適な睡眠が得られて大満足です。ベッドの周りにものを置かないと決めたのも、今考えると早めにしておいてよかったと思っています。

どんな人にも老いは避けられないもの。あれこれ案じて悩む前に、老後の自分のための住まいづくりと思えば、片づけも楽しくなりますよ。

案ずるより、片づけよう 住まいの老い支度

著者 阿部 絢子

案ずるより、片づけよう 住まいの老い支度

著者 阿部 絢子

人生の最終章を楽しく快適に過ごすための「住まいの老い支度」について。

旺盛な物欲のままに買い物をし、物をため込み続けてきた著者が、暮らしの変化の節目ごとに立ち止まって生活を見直してきた実感を込めて伝える、老いて快適な住まいの整え方。「若い頃のようにパパッと片付けられない」「物が多すぎて、手がつけられない」、という人も、心が軽くなる言葉が満載。「捨てればいいってものじゃない! 好きな物を手元に残してもOK! ただし、老いての整え方がある」という著者によるヒント集。

profile

阿部絢子(あべ・あやこ)

生活研究家・消費生活アドバイザー。新潟県生まれ。共立薬科大学卒業。洗剤メーカー勤務を経て、百貨店の消費生活アドバイザーとして30年間勤め、現在に至る。料理をはじめ家事など生活全般にわたる豊富な知識と合理的なアドバイスで、出版・講演など幅広く活躍中。70代になった今も快適な暮らしのノウハウを探求すべく、年に一度海外にホームステイに出かけている。 著書に『老いのシンプルひとり暮らし』『老いの片づけ力』(ともに大和書房)『男子家事 料理・洗濯・掃除の新メソッド』(マガジンハウス)『おひとりさまの老後を楽しむ処方箋』(主婦の友社)など多数。

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